Wi-Fiは有線のLANケーブルを無線にしてインターネットにつなげることができる技術です
Wi-Fi環境に欠かすことができないWi-Fiルーターですが、専門用語や数字などが羅列してあると何を基準に選んでよいのか迷うのではないでしょうか。インターネット回線を契約してこれからWi-Fiルーターを選ぶ方や、現在使っている通信速度が「遅くなってきた」と感じてきた方に向けて、環境別におすすめのWi-Fiを紹介していきます
Wi-Fiルーター選びのポイント
Wi-Fiルーターを選ぶ際には次の3つのポイントに注目しましょう
[st-mybox title=”ポイント” fontawesome=”fa-check-circle” color=”#FFD54F” bordercolor=”#FFD54F” bgcolor=”#FFFDE7″ borderwidth=”2″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=””]- 通信規格
- アンテナの数(ストリーム)
- 付加機能
知っておくとWi-Fiルーターを選ぶのが簡単になるので、それぞれの役割を説明していきます
通信規格
Wi-Fiの通信速度には規格が大きく関わっており、
現在の主流のWi-Fiの通信規格は「11ac」で、これは「5GHz」という周波数帯が使われています。この「5GHz」は通信速度が早い一方で、壁などの遮蔽物に弱いという特徴があります
「11n」は一世代前の通信規格であるものの「5GHz」と「2.4GHz」の2種類の周波数を使っていて、この「2.4GHz」は壁などの遮蔽物を避けて遠でも電波がつながりやすいという特徴があります。これにより「11n」は「11ac」より速度は劣るものの場所によっては繋がりやすいので、「11ac」のフォローとして使えます
11ac | 11n | |
---|---|---|
周波数帯 | 5GHz | 5GHz / 2.4GHz |
最大速度 | 6.9Gbps | 300Mbps |
障害物 | △ | ○ |
電波干渉 | ○ | ☓ |
○=強い、△=普通、☓=弱い
アンテナの数(ストリーム)
基本的に通信速度はアンテナの数によって左右されます。アンテナの数が多ければより多くの電波のやりとりが可能となるため通信速度が向上します
アンテナ数はWEBサイトの説明欄やパッケージを見れば分かりやすく記載されています。「4×4」のように記載されていますが、受信用と送信用がそれぞれ4本あるということです
ただ、気をつけなければならないのが親機であるWi-Fiルーターと子機であるパソコンやスマホなどのアンテナ数が異なるときは、アンテナ数の少ない方の性能しか発揮できません。性能の良いWi-Fiルーターを手に入れたら端末も良いのを使うようにしましょう
通信規格とストリーム数の関係
11n(2.4GHz) | 11ac(5GHz) | |
---|---|---|
1×1 | 150Mbps | 433Mbps |
2×2 | 300Mbps | 866Mbps |
3×3 | 450Mbps | 1300Mbps |
4×4 | 600Mbps | 1733Mbps |
ちなみに、アンテナは内蔵式と外装式の2種類があります。内装式はスッキリとして設置しやすいデザインですが、外装式はアンテナの向きを調整することができて、より繋がりやすくなっています。
置き場所に余裕があれば外装アンテナで、コンパクトに目立たないようにしたい場合は内蔵式で良いでしょう
付加機能(メッシュ、トライバンドなど)
最近では、メッシュネットワークやトライバンドに対応したWi-Fiルーターも増えてきました
メッシュネットワークとは、複数台のWi-Fi機器を使って網目のように電波を張り巡らせる技術です。通常では届きにくかった場所にまで電波を飛ばすことができます
トライバンドとは、5GHz帯の電波を2つに分けて通信を分散させる技術で、多くの端末をより快適に接続させることができるようになります。もちろん自動で最適な電波に振り分けてもらうこともできますが、ひとつの周波数帯域をよく使うゲーム専用にして残りは他のデバイス用に設定といった使い方も可能です
これらの技術を使ったWi-Fiルーターを選べば大きな家や店舗でより良いパフォーマンスを維持させることが可能となります。他に比べて価格は高めですが、電波の届きにくい場所や部屋があるならば抑えておきましょう
おすすめのWi-Fiルーター
ここでの最高速度は合計値ではなく5GHz帯の転送速度を掲載しています
1〜2人暮らしにおすすめのWi-Fiルーター
BUFFALO「WCR-1166DS」
安価な値段にも関わらず「11ac」の速い通信規格にも対応したWi-Fiルーター。幅が5cm程と手のひらに乗るコンパクトなサイズなので設置場所には困りません。マンションの1LDKでパソコンとスマホくらいの接続であれば充分満足できる1台
価格 | 約 3,200円(2019年4月 現在) |
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アンテナ | 2×2 |
最高速度 | 866Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 6台まで |
住宅の目安 | 戸建ては2階建て、マンションは2LDKまで |
その他 | ビームウォーミング対応 |
BUFFALO「WHR-1166DHP4」
BUFFALOのWHR-1166DHP4は、iPhoneやAndroid端末のスマホゲームなら十分の性能を持つWiFiルーターです。ビームウォーミング機能がというスマホの位置を狙い打ちして電波を飛ばしてくれる機能が搭載されています
PS4やNintendo Switdhなどでオンラインゲームも可能ですが、容量の大きいものや遅延が命取りとなるFPSや格闘ゲームは少し不満を感じる可能性があるかもしれません。とりあえずオンラインでゲームを遊んだりダウンロードできれば大丈夫、という方であればこちらの機種で大丈夫です
新しい機種も出ていることもあり価格は大幅に下がって買いやすくなっています。メーカー販売は終了していて在庫限りなので、購入を検討している方はお早めに
価格 | 約 3,800円(2019年4月 現在) |
---|---|
アンテナ | 2×2 |
最高速度 | 866Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 9台まで |
住宅の目安 | 戸建ては2階建て、マンションは3LDKまで |
その他 | ビームウォーミング対応 |
3〜4人暮らしにおすすめのWi-Fiルーター
BUFFALO「WSR-2533DHPL」
Wi-Fiルーターを選ぶのに迷っていたり、今まで使用したルータに不満を感じたことがあればこちらを使ってみるのがおすすめ。4本のアンテナ搭載で、さらに子機の位置を見分けて電波を届けるビームフォーミングがiPhoneなどスマホの位置を判別して電波を最適に届けてくれるので、広い範囲で端末を使用することができます。動画視聴やオンラインゲームにも問題なく十分に対応できる性能で、価格も下がってきてコスパが良いのでおすすめのWi-Fiルーターです
ちなみに、価格は上がりますが新しい後継モデルの「WSR-2533DHPL」もあります
価格 | 約 8,000円(2019年4月 現在) |
---|---|
アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 1,733Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 18台まで |
住宅の目安 | 戸建ては3階建て、マンションは4LDKまで |
その他 | ビームウォーミング対応 |
TP-Link「Archer A10」
世界一のWi-FiルーターシェアをほこるTP-Linkのミドルクラス機種。1本の内蔵式アンテナに加え3本の外付けアンテナで電波を飛ばしやすく、ビームウォーミング、MU-MIMO、バンドステアリング、エアタイムフェアネスなど快適な接続のために欲しい機能が満載。さらに新しい接続方式のIPv6にも対応しているので、IPv6サービスに対応したプロバイダーを使うことで高速化が期待できます。他のメーカーがこれと同じ機能を全て搭載した商品を発売しても、まずこの値段に収めるのは難しいはず。コスパが最高の買って後悔はしない機種です
価格 | 約 9,980円(2019年4月 現在) |
---|---|
アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 1,733Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 18台まで |
住宅の目安 | 戸建ては3階建て、マンションは4LDKまで |
その他 | ビームフォーミング対応、MU-MIMO、IPv6対応 |
大家族や広い家におすすめのWi-Fiルーター
NEC 「Aterm WG2600HP3」
NECの「Aterm WG2600HP3」は4ストリームの快適通信でIPv6にも対応している充実した通信機能ながら、その他の便利な機能が豊富にあるのが特徴。インターネットの接続時間を管理できる「こどもタイマー」、接続状況が確認できる「みえて安心ネット」やブラウザの初期ページを事前に設定できる「URLリダイレクト」、外出先から自宅パソコンへの「リモートアクセス」が可能など、お子さんがいる家庭から店舗まであらゆる環境で活かせる機能ばかりです
スッキリとしたデザインで壁掛けにも対応しているので、目立たない場所に設置することができて、インテリアの雰囲気を損なう心配もありません
価格 | 約 13,500円(2019年4月 現在) |
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アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 1,733Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 18台まで |
住宅の目安 | 戸建ては3階建て、マンションは4LDKまで |
その他 | ビームウォーミング対応、IPv6 |
TP-Link「Archer C5400」
一般家庭で使うなら充分すぎるほどの高機能Wi-Fiルーター。トライバンド対応で多くの端末を同時に接続しても適切に割り振ってくれるので快適な通信が可能となり、格納式のアンテナや安定した多重通信を可能にするMU-MIMO機能など思いつく必要な通信機能は全て備わっていると言っても過言ではありません。もちろんUSBポートも備え大容量のファイル共有も出来て、ゲストネットワークやお子さんのアクセス制限機能など便利な機能も搭載。接続台数の目安は64台までなので店舗でも使用可能です。高画質の動画視聴やオンラインゲームにも対応可能なクオリティなので、ヘビーユーザーの方でもきっと満足できる機種です
価格 | 約 26,000円(2019年4月 現在) |
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アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 2,167Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 64台まで |
住宅の目安 | 戸建ては3階建て、マンションは4LDKまで |
その他 | ビームウォーミング対応、IPv6、トライバンド |
メッシュ・トライバンド対応
ネットワークを広い環境でしっかりと構築したいのであればメッシュネットワークやトライバンド技術が備わっているWi-Fiルーターがおすすめです。死角の無い広い接続範囲が特徴で、広い家だけでなく店舗や事務所での使用にも向いています
TP-Link「Deco M5 V2.0」
家中どこにいても高速なWi-FIを堪能できるメッシュWi-Fiですが、中でもコストが安いのがこのTP-Link「Deco M5 V2.0」です。2万円ほどで3台の機器を設置することができて最大で510㎡の範囲でWi-Fiを使用することができます。こちらはトライバンドではないので、速い通信よりも広域的な接続が必要な方におすすめです
価格 | 約 21,000円(2019年4月 現在) |
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アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 866Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 100台以上 |
住宅の目安 | 最大510㎡まで(3台使用) |
その他 | ビームウォーミング対応 |
TP-Link 「Deco M9 Plus」
TP-Link「Deco M9 Plus」は「Deco M5 V2.0」の上位機種でトライバンドに対応したメッシュWi-Fiです。広域的なWi-Fi接続に加えてトライバンドの高速通信が可能の高いスペック。BluetoothやZigbee等のスマートデバイスにも対応しているので、IoTによるスマートホーム化で便利な生活環境の構築も可能です
価格 | 約 27,000円(2019年4月 現在) |
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アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 866Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 100台以上 |
住宅の目安 | 最大420㎡まで(2台使用) |
その他 | ビームウォーミング対応、トライバンド |
ASUS GT-AC5300
3バンド合計5,334Mbps(2167Mbps+2167Mbps+1000Mbps)の高速通信が可能の最強格Wi-Fiルーター。メッシュネットワークにも対応しているので端末を追加することにより、家中のあらゆる場所で高画質動画の視聴やオンラインゲームの同時接続が可能となります。コストは高くなりますが、自宅に最高のWi-Fi環境を構築したい方におすすめのルーターです
価格 | 約 46,000円(2019年4月 現在) |
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アンテナ | 4×4 |
最高速度 | 2,167Mbos(11ac) |
接続台数の目安 | 24台まで |
住宅の目安 | 戸建ては3階建て、マンションは4LDKまで |
その他 | ビームウォーミング対応、トライバンド |
速くて安い通信回線に乗り換えよう
Wi-Fiルーターの良さを活かすために通信回線も良いものを選ぶべきです。通信の遅さを感じていたりしている方はもちろん、月額料金が安いプランもあるので通信料金を見直しをして節約をしたいならば一度乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか
「NURO光」は速くて安いのが特徴
NURO光はソニーの関連会社であるソネットが提供する光回線です。下り最大2Gbpsの超高速回線で、しかも月額基本料金も比較的安くて最もおすすめのサービスです。だだし1つデメリットがあって、現在の対応エリアが関東・関西・東海・九州の限られた地域でしか契約ができないことです
対象エリアに住んでいるのであれば乗り換えをおすすめしたい通信回線です
月額基本料金 | 4,743円(2019年4月 現在) |
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通信速度 | 下り最大 2Gbps |
スマホ割引 | ソフトバンクのスマホなら毎月最大1,080円割引 |
「auひかり」は安くて安心なのが特徴
auが提供する光回線の「auひかり」は、NTTのフレッツ光より基本的に早くて安いサービスです。特にマンションタイプは月額基本料が3,800円と安いので通信料金の節約になります
特にauのスマホを使用していれば、最大2年間は月額料金が2,000円の割引になるのでコスパの良さなら一押しです
月額基本料金 | 一戸建て 5,100円 マンション 3,800円(2019年4月 現在) |
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通信速度 | 下り最大 1Gbps |
スマホ割引 | auのスマホなら毎月2,000円割引(最大2年間。2年以降は934円の割引) |
まとめ
Wi-Fi環境はもちろんインターネット周りの技術は発展スピードも速く新しい技術も次々とでてきます。新しいWi-Fiルーターをチェックしながらおすすめのものがあれば当記事に追加していきます